「美湖!どうゆう事?」
「私もわかんない、だけど翔は私が心配だから人間になって、学校に来たとか言ってる」
そう言いながら私は翔のいる方を見ていた
翔は女子たちに囲まれて大変そう

ちょっとごめんねと言いながら翔が私のところに走ってきた
「ねぇ美湖ちゃん、秘密教えてあげるから、屋上来て」
と耳打ちされた
「え?秘密?わ、わかった」
「ごめん莉沙、ちょっと屋上行ってくるね」
「え、あ、うん 行ってらっしゃい」
え?秘密?翔の?なんの秘密だろう
そう思いながら階段を上がっていく
屋上に着いたら翔が手招きしている
「美湖ちゃんこっちこっち!」
「え?ひ、膝?いいよここで」
「だぁめ!美湖ちゃんはここ」
腕を引っ張られて膝の上に座らされた
離れようとしても離れられない
腕を回されてバックハグ状態
「か、翔?は、離して?」
「やだ、離してもいいけど秘密教えてあげないよ?」
「わ、わかった 聞く」
「いい子だね」
と頭をなでなでされた
「で、なんで翔は人間になれたの?」
「それはね、昨日の夜美湖ちゃんと寝てる時、月の妖精?みたいな奴が「美湖ちゃんがそんなに心配なの?だったら美湖ちゃんと同じ高校1年生のなんでも出来ちゃう男の子にしてあげる〜、だけどひとつ条件があるよ〜
それはね、もう猫には戻れないってこと」
って言われた」
「それで翔は人間になるって言ったの?」
「うん、そうだけど、だめ?」
あ、かわいい って違う違う!
「だめ?ってダメだよ!学校は大変だし、バレたらどうするの?」
「大丈夫だよ、だって、桜坂家には、4人家族で、猫なんて居ないってなってるから」
「え?じゃ、じゃあお母さん達に言っても何言ってるの?って言われるだけ?」
「うん」
「うんって、じゃ〜なんで翔は桜坂なの?」
「桜坂なんて、どこにもいるでしょ」
「あ、そっか」
なんか納得出来ないけどまぁいっか
あ!授業始まる!
「翔、もう授業始まるから戻るよ!」
「えぇ〜やだ」
「ダメ!転校早々授業サボるなんてダメだよ!さぁ戻るよ!」
「はぁい」