──…そうしてソウくんと出会ってから、何週間か経った頃。
私はソウくんと仲睦まじく──…と言っても彼はロボットだから、喧嘩なんか起きようもないか。
相変わらずかっこいいソウくんと、恋人ごっこを続けていた。
親友である結愛ちゃんには、カレシが出来たとしか言っていない。
まさか【リソウカレシ】を使ってアンドロイドをカレシにしてる、なんてね。
──…そんなある日のこと、だった。
「…へ?」
まっすぐ、私のことを見つめてくる黒い瞳。
隣の席の多賀谷くんの突然すぎる言葉に、私は思わず間抜けな声をあげた。
「──…だから、おまえが好きなんだよ」
不機嫌そうな顔と声色。なのに多賀谷くんの耳は真っ赤になっていて。
──どくん、と胸が鳴る。
ソウくんのおかげで男の子と話すのに慣れて、ここ最近多賀谷くんと話す機会はうなぎのぼりだったんだっけ。
「え…と、どうして」
放課後の教室。私と多賀谷くん以外には、誰もいない。
口の中がカラカラに乾いて、上手く声が出せなかった。
「どうしてって言われたって……俺、結構前からおまえのこと気になってたんだよ。教科書とか、半分わざと忘れてたし。最近よく喋ってくれるようになって、実感したというかなんというか…」
多賀谷くんはどちらかというとツンとした感じの男の子で、気になっていた、なんて言われてもピンと来ない。
女の子に興味なさそうな、クールなイメージ。
話すときもどこか素っ気なくて、ソウくんとは──…私の理想とは、かけ離れたかんじの。
「…えっと、」
──なのに、何故か私は。

