リソウカレシ




そんな私とソウくんの様子を見て、未菜美ちゃんが軽く表情を歪めた。


──…ごめんね。私のカレシ、こんなにかっこいいんだ。


「…ねえ、せっかく会ったんだし、連絡先くらい交換しません?」


それでも諦めの悪い未菜美ちゃんは、ソウくんに向かってそんなことを言ってきた。

カレシさんがやっぱり複雑そうな顔をしてて、こんなの可哀想だよ。


「…ごめんなさい」


だけどソウくんは、ゆっくり首を横に振った。

私の方を見て、軽く微笑む。


「初めて会った人だし、俺、女の子って美恋しか目に入らないんです」


ドキンと胸が鳴り、急激に体温が上がった気がした。


何それ、そんな恥ずかしい台詞、聞いてないよ。



未菜美ちゃんは大きく目を見開き、それから小さく舌打ちした。
……きっと私にしか、聞こえてない。


「行こう美恋」


ソウくんは何も知らないような無邪気な顔で、私の腕を引いてくる。

また優越感が胸の中に広がって、私は口角を引き上げた。


「またね未菜美ちゃん」


悔しさに歪んだ未菜美ちゃんのその表情に、何故か胸がスっとする。


──…リソウカレシって、すごい。