──そんなこんなで翌日。
ソウくんは本当に私の部屋にずっと隠れていてくれて、ママたちにはバレなかった。すごい。
私は出来うる限りのオシャレをして、ソウくんと一緒に未菜美ちゃんとの待ち合わせ場所に来ていた。
約束の時間を3分過ぎたところで、未菜美ちゃんの高い声が私を呼んでくる。
「あっ美恋ちゃーん!おはよー!」
彼女の隣にはイケメンカレシさんがついていた。
……でも、ソウくんの方がイケメンだ。
「おはよう未菜美ちゃん」
優越感が胸に込み上げる。
余裕から来る笑みを浮かべて未菜美ちゃんを見ると、彼女は大きな目を瞬いた。
「えっこの人ほんとに美恋ちゃんのカレシ!?」
未菜美ちゃんの声に、ちょっとだけ表情を固くしたソウくんが曖昧に笑う。
私の書いた『初対面の人が苦手』な性格は健在らしい。
「初めまして、ソウです」
未菜美ちゃんは分かりやすくはしゃいだ声をあげて、未菜美です、と自己紹介していた。
未菜美ちゃんのカレシさんが少し複雑そう。そりゃそうだよね、こんなミーハーなカノジョ。
「じゃあ未菜美ちゃん、約束通りここからは別行動しよ」
そして私は、そんなイケメンくんのカノジョ、という立場を利用して笑ってみせる。
未菜美ちゃんは残念そうな顔をしたけれど、反対にソウくんは嬉しそうだった。
さりげなく私の手を握って、2人っきりだ、と小さく囁いてくる。

