言われてようやく、説明書に書いてあったことを思い出す。
まずは名前をつけてって書いてあったんだった。
「えっとね、実はもう考えてて…ソウくん、とかどうかな?」
ただアンドロイドが思っていたより人間で、この名前を気に入らないかもしれない、と思うとちょっぴり怖い。
だって本当に自分の気持ちや意思を持っているように見えるんだもん。
「ソウ?うん、すごくかっこいい。ありがとう美恋」
だけどそんな私の心配なんて無用だったみたいで、柔らかい笑みを浮かべ、そんな風に言ってくれる彼──…ソウくん。
アンドロイドだというのにその笑顔には温度があって、これなら本当に明日のダブルデート、未菜美ちゃんを騙せちゃうよ。
「……あの、届いたばっかで申し訳ないんだけど…明日頼みたいことがあって。ソウくんって外歩ける?」
そっと本題を切り出すと、ソウくんは小さく首を傾げた。
ふわりと茶色がかった猫っ毛が揺れて……自分で作ったんだけど、すごくイケメンだ。
「歩けるよ。俺、美恋からの愛情があれば壊れたりしないから」
「あっ…!?」
愛情、なんてそんな恥ずかしい言葉に思わず赤面。
ソウくんは平然としてて、こーゆうところはアンドロイドだね。

