真白くんの特別にしてよ。




ぼそっとそう言ってくるりと振り返ったマシロくんは私を見るなりジトーっと凝視してきた。


そんなに見つめられるとときめいちゃうよ。


「ん?なにが?」

「分かってんだろ、お前の視線だよ。見なくてもささってんの」

わざとらしく目を細めて嫌味たらしく話し、
分かりやすいくらいうっとおしそうに手で私を追い払うような仕草を見せてマシロくんは前を向いてしまった。


そんなに見てるの分かってるなら構ってくれたらいいのに、マシロくんは意地悪だね。


小言だけ言われて前を向かれたことが少し不服でむすっとマシロくんにはバレないように頬を膨らませてみた。

…どうせヤバい顔してるから、見られたくないもんね〜だ!


どうやって反撃しようか考えていた時、マシロくんが何やら動きを見せたのでその動きに合わせて視線を向けると。



「ねえ服部さん、そのちっちゃい扇風機かして」

「え〜仕方ないなあ」


マシロくんは隣の席の服部さんが使っていた携帯型の扇風機を手に取ってそう話しかけた。

服部さんは嬉しそうにマシロくんを見ながらニッコリと微笑んでる。