午後の休日、まだ雨は降り止まない。

「なにか心トキメクこと、ないかな……」

 ボンヤリと、そう考えていた。
 二杯目のコーヒーお代わりしよか、なんてことと一緒に。


 アタシの手元にある、彼のNOTE。そこに書かれた文字が、ふと目に留まった。こう書いてあった。

──作文は「思い」の産物。
 ただ、心に思うだけで形は曖昧。だから書けない。
 そんなとき、似た情景を思い出そう。それを観察して、そのまま書けばいいんだ。
 見えていること、感じていることを、そのまま書く。アレ?妄想が入り込んでる……だが、構わずどんどん書く。快感が走る。
 気づいたら、作文が小説になっていた。


 なんか分かってきたような気がした。
 ハートを贈る。白抜きだったハートが、赤く染まった。


2020.7.XX