「逃げよう」 そんなにも香澄ちゃんが僕と縁を結ぶのが嫌なのであれば、僕はもう何も言えない。 目から塩っぱい雫を手の甲を勢いよく拭くのだ。 「待たないか、どんなに逃げても願いは叶えられる。だからそやつはお主を好きにしてるじゃないか」 またしても意味が分からないどデカい猫の言葉を聞いた途端に、香澄ちゃんが腕を組んできた。