「あははー…」
「まぁ真央は昔っからずっとこの業界に居るから可愛い子なんて見飽きちゃってるのかもね~。
それともやっぱり目が悪いのかな。いやでも私と付き合ってたんだからそれはないっか~」
可愛い顔をして物事をハッキリと言ってくれる。まぁここまでハッキリ言ってくれちゃったらある意味気持ちは良いのだが。
「何か、すいません…」
「何よー!謝られるとこっちが悪い事をしてるみたいじゃないッ!」
「いえいえ、私なんかが姫岡真央さんと付き合ってしまい本当に申し訳なく思っております」
頭を下げると軽く小突かれた。顔を上げると、岬さんは笑っていた。
「別に真央があんたといて癒されるつーならそれはそれでいいってもんよ。あいつ口は悪いけどメンタルは豆腐みたいに柔らかいから気にしてやってよ」
こうやって改めて話してみると、嫌な人ではないんだろう。過去に一度だって真央と付き合ってた訳だし、真央が選んだ子だもん。
顔を見合わせて笑うと、岬さんも微笑み返してくれた。
そんな様子を見て昴さんも笑った。
「岬も大人になったねぇ」
「昴うっさい。子供扱いすんなッ!
私はあんたのその胡散臭い笑顔が嫌いなんだよッ」
「何だよー真央の誕生日パーティー誘ってやったの俺じゃんか」
「それとこれとは別なのッ。あー、もう馴れなれしく触らないでよッ!」
昴さん苦手な女の子も珍しい。ともあれ、色々と不安なパーティだったけれど、岬さんとも雰囲気が悪くならずに済んで良かった。
しかし、当の真央は………



