「いいの買えて良かったね!」

「うん!りっちゃんのお陰。今日は付き合ってくれてありがとうね。お茶奢るよッ」

「わーい。せっかく都内に出て来れたからお洒落なカフェリサーチしてきたのよーッ」

「さすがりっちゃん!流行りもの好きだなー」

「えへへ。静綺も好きそうなお店だったよ。
それにしても本当に良かった~。静綺は優柔不断だからプレゼント選べないと思ってたよぉ。
でもそれ絶対に姫岡さんに似合うもんねッ。誕生日楽しみだね~」

「あ!そういえば…瑠璃さんたちとも話してたんだけど、りっちゃんも是非寮の誕生日会に来ないかって?」

「えぇ?!いいの?」

りっちゃんはキッラキラと大きな瞳を輝かせた。

「うん。プールに行った時に瑠璃さんすっかりりっちゃんの事お気に入りになっちゃってねぇ~。
それに真央関係の人も何人か呼ぶらしいから、りっちゃんの大好きな芸能人ももしかしたら来るかも」

あいつに芸能界の友達がいるようには思えないけど。

「わぁ、楽しみだなぁ!」

私もすごく楽しみ。りっちゃんも来るなんてもっと楽しみになった。

瑠璃さんが昴さんも呼んだって聞いたのにはちょっと気まずいけれど…。それでも真央の誕生日パーティー。絶対に喜ばせたい。

それに…寮でパーティーをする前に互いの実家に行くのも怖いけれど少し楽しみ。
楽しみな事が沢山だけど、その中でも影を落とす出来事もある。


一体寮はどうなってしまうのだろう。卒業後の私は?社長の言っていた言葉の真意は?

悩みは尽きないもの。どれだけ幸せであったとしても、だ。 けれど私が不安がってばかりいたらますます真央に心配をかけてしまう事は知っているから、不安がらせるような顔はしていちゃいけない。

芸能人でも一般人でも、私は真央自身が好きであるのだから。