想像もつかない。
王の誕生日の献上品に相応しい物って一体何?!
近頃の私は週刊誌に撮られた事。卒論。そして……真央の25歳の誕生日のプレゼントについて悩みは尽きない。
売れっ子芸能人。お金はある。
身につけている物はさらりと全部高そうな物ばかりだし、大体芸能人が貰って嬉しい物は分からない。しかも王様ときたもんだ。
「心がこもってれば何でも嬉しいんじゃないかな?」
りっちゃんは笑ってそう言ってくれた。その通りだと思う。ああ見えて心は純粋な人間だから、私が選んだものであるのならば文句のひとつ言ったとしても大切にしてくれるのには間違いない。
「今度買い物に行くの付き合うよ」
「りっちゃぁーん、ありがとう~。」
「全く静綺は色々と考えすぎだよ。せっかく好きな人と付き合えたんだから相手の立場とか、芸能人だからって事に拘らないでさ
今ある幸せを素直に喜んじゃえばいいのに。
まぁ、そんな静綺だから姫岡さんも好きになったのかもしれないけどね」
「全然だよー…。自信も何もないしさ…私って普通の子だし本当は不安でたまらないの。
芸能界って可愛い子だって綺麗な人だって沢山いるし、考えれば考える程自信を失っていっちゃう」
そんな私の様子を見ては、りっちゃんは笑いながらため息を吐いた。
そんなりっちゃんの携帯がラインを一件受信する。それを開いて見たりっちゃんはにんまりと笑顔をこちらへ向けた。
「何?」
「愛されてるじゃん、静綺。ライン、亜紀からだったよ」
「亜紀?」
「うん。亜紀今自宅マンションでテレビ見てたらしいけどさ、それの録画送られてきた」



