「ありがとうね…」
「何がだよ」
「1番って言ってくれて嬉しいよ…」
世界中からブスだと思われても、真央が1番だと言ってくれるならばそれで良いと思える。そんな気持ちにさせてくれる事が嬉しいんだ。
フンッと顔を背けて宙を見上げたらかと思ったらちらりと横目でこっちを見つめ言った。
「その、お前はどーなんだ?」
「何がよ?」
「お前にとって俺は1番か?」
「そうだねぇ~…」
わざと考える振りをすると真央は顔を真っ赤にさせて怒った。
「そこで考える必要あるか?!この世に俺よりかっこいい奴がいるか?!」
「じょーだんだって!姫岡真央は世界1かっこいい!
それにドラマの予告見たよ?真央も昴さんもかっこよかったー!ふたりが並ぶとえげつないイケメン度だった!」
「俺を昴と同列にするなーーー!」
「私真央たちに出会うまで芸能人って本当に知らなかったけれど、最近すっごく詳しくなったの。
今回主題歌がすっごく豪華だよね?!西園寺 愛花って今日本で1番売れてる歌姫じゃない?!モデルとかもしてる子だから元々知ってたけれど、大学内の友達でも憧れてる人多いんだよ?!」
「あぁ……西園寺か…。そういえばこの間ドラマの現場に来てたぞ?」
「ちょー綺麗な人だよね?!やっぱり実際見ても綺麗なの?」
「別に普通じゃね?お前の方が全然可愛いし。」
さらりとあり得ない事を言ってくれる。10代と20代の女子から絶大な人気を誇り、モデルまでこなしてしまう彼女よりも私の方が可愛い訳がない。



