「そういえばお姉さんはプレゼント喜んでくれた?」
「うん!ばっちり。あんたにしてはセンスがあるじゃんって珍しく褒められたよ」
「本当?それは良かったね。
それにしても隼人くんめっちゃかっこいいね。1個下には全然見えないよ」
隼人くんは雄太と学年は一緒らしいが、年齢的にはうちらの1個下らしい。
前を歩くりっちゃんと楽しそうに顔を見合わせて笑っている。大人っぽい雰囲気だが、笑うと子犬みたいになって可愛らしいりっちゃんと並ぶととても絵になる。
「だよね、いいやつなんだよ。俺のおすすめ。何?棚橋もタイプ?」
「いや~?私は全然男のマッシュって好きじゃないし、でもあの髪型似合うなんて相当イケメンだとは思うけど」
「まぁ棚橋はすっごく面食いだもんな?」
小さな声で雄太は笑いながら言った。
「私別に面食いじゃないと思う…」
「うっそだぁー…面食いじゃなかったらあの彼氏はないっしょ?」
あの彼氏とは正しく真央の事であろう。
出会った頃を思い出す。何度思い出しても第一印象は最悪だったんだけど、今でもぶるりと寒気が止まらない。
人間離れした綺麗な顔をしている男だとは思った。だが、全然タイプではなかったのだ。そう考えると人を好きになるって不思議な感情なのだけど。
「別に真央の顔はタイプではない…」
「そうなの?!」
「うーん…。あの人って中性的って感じだし、最初は整い過ぎて怖いって思ったよ。
それに私は雰囲気を重視するタイプだから、顔の造りというよりかは優し気な雰囲気を持ってる人がタイプ」



