私と同い年くらいの,女の子の声だった。

『嬉しいな!嬉しいな!』

「あなたは…?」

『わたし?わたしはね,ここで死んだの。』

「ここで…?廃墟の学校で?」

『ずっと昔,ここではね,火事が起きたの。すっごく大規模な火事でね。
……みーんな,死んじゃったの。』

「みんな?」

『学校のみんな。
同級生も,先輩も,みーんな死んじゃうくらい凄く大きな火事だった。
かろうじて校舎は残ったみたいだね。
…わたしはね,ここから離れられないの。
ここで未練を持ったまま死んだから,離れられないの。
あなたもここで未練を持って死んだんだね。
これからもずっと…イッショダヨ…』