泣いて、凪いで、泣かないで。

「やったー！今日はハンバーグだ！」

「美味しく出来たかな？煮込みハンバーグは初めて作ったから美味しいといいんだけど」

「絶対美味しいよ！では、早速いっただっきまーす！」


ゆづちゃんはいつも美味しそうに食べてくれる。

兄弟姉妹のいない私には、ゆづちゃんは本当の妹のようで、この食べるときの顔が愛しくてたまらない。


「う～ん、おいひぃ」

「良かった。美味しいなら、何よりだよ」

「ほら、おにいも早く食べなよ」

「分かってるって。今髪拭いたらそっち行くから」


ゆっとは傘を持っていかなかったらしく、しーちゃんと相合い傘をしながら帰ってきたから体の半分以上が濡れていた。