泣いて、凪いで、泣かないで。

「はいっ!分かりました!じゃあ、今度ボード持ってきますね」

「今度はあれだし、持ってくるの大変だろう?今日車出すから家まで案内してくれ」

「ありがとうございます!あ、あと、この動画のここなんですけど...」

「ターンか。ちょっとキレが甘いな。もっとこう腰をくいっとして...」


おじさんの話を、熱心にメモを取りながら聞いてるし、見た目チャラい感じなのに真面目なんだよね。

意外すぎるよ、本当に。

なんて思っていると、彼が話を終えたのかおじさんと共にやって来た。


「美凪ちゃん、今日もオレンジ1杯よろしく」

「はい。畏まりました」