泣いて、凪いで、泣かないで。

その時、俺は何をしていたんだろう。

なんて、考えなくても思い出せる。

俺は......

美凪と歩いていた。

途中まではなんとなく離れて歩いていたのだが、ふと顔を上げた時に、美凪がいないことに気付いた。

俺は3人の2、3歩後ろを歩いていたから、構わず振り返って坂を下りた。

そして、下りた先に、美凪はいた。