泣いて、凪いで、泣かないで。

「なんだよ?」


煌人はニヤリと怪しげな笑顔を浮かべていたが、パイプ椅子から立ち上がると、全てを吐き出すかのように言った。


「足のそれ、いっつも外さないよな」

「は?」

「そのミサンガ、美凪ちゃんとお揃いだろ?」

「ちげえよ。これは結月からの誕プレで......」

「美凪ちゃんが同じ色のを左手首に着けてるの、おれ見ちゃったんだよ。もしかして結人と美凪ちゃんって昔......」


と、その時だった。