泣いて、凪いで、泣かないで。

「煌人くん、今日も元気そうで」

「ったく、困ったヤツだ」

「とか言いながら、ほんとは好きなくせにぃ。このこのぉ」

「ツンツンすんな」

「お返しだよ、お返しぃ」


ったく、どいつもこいつも、

ほんと、俺の周りは子供ばっかだ。

ま、俺自身もか...。

なんていうどうでもいいことは忘れて俺は練習に精を出した。

最後の高体連まであと3ヶ月を切ったから、去年より何倍も気合いを入れて練習に励んだ。

一応部長だし、誰よりも上手く、誰よりも全体を見て行動し、声をあげなければならない。

それはすごく大変なことで、心労も耐えないのだけれど、俺にとっては適度なストレスだ。

色んな壁にぶち当たり、それを越えていくことで、自分が日に日に進化しているように思える。

今の状況はきっと俺のベスト。

これを継続させることが、俺の今後の使命だろう。