泣いて、凪いで、泣かないで。

「じゃあ、皆、美凪とお別れしましょう」


おばさんが袋を開け、美凪を風に乗せた。

穏やかな潮風に乗り、美凪はキラキラと輝いている。

それはどんな宝石よりも美しく、思わず見とれてしまった。

ずっと見ていたいくらい、キレイだった。

そして、俺達は美凪に向かって別れの言葉を告げながら、青く青く澄んだ海に花をまいた。