泣いて、凪いで、泣かないで。

「結人くん」

「あっ、はい」

「これ、散骨の日に一緒に流してくれない?」

「えっ...」


俺が受け取ったのは、紙が入った細長いガラスのビンだった。


「中身をちょっと見てみたら、結人くん宛てだって分かってね。本当はこれを海に流すつもりで書いてたんだと思う。AO入試の小論文の練習で書いていた紙に紛れてたから、きっと勉強しながら書いていたのね。返事でも書いてくれるとありがたいわ。結人くん、頼まれてくれる?」

「はい。もちろんです」


迷うことなく、言った。


「じゃあ、当日までによろしくね」

「はい」