泣いて、凪いで、泣かないで。

「結人くん、あとちょっとだけ、いい?」

「はい」


俺は再び中に入り、今度は美凪の部屋に通された。

あの台風の時、びちゃびちゃになりながらここに来て、美凪の隣に寝た。

泣いてたと思ったら疲れて寝てしまって、本当に面白いやつだなぁと思った。

懐中電灯1本の光でかろうじて見えていた景色の中にはなかった勉強机が俺の視界に入った。

教科書とノート、雑誌類が仕切られてあって、その中にはレシピ本や手芸の本があった。

美凪が生きてたら、きっと......