泣いて、凪いで、泣かないで。

「皆、本当に今日はありがとう。あそこに一応写真を立てて線香は上げられるようにしてあるから、良かったら声かけてあげて」

『はい』


まずは、夏綺と汐衣愛が線香を手向け、手を合わせた。

夏綺は深呼吸を繰り返して必死に涙をこらえているみたいで、汐衣愛は肩を震わせていた。

そして、波田野と煌人。

美凪に好意を寄せていた波田野。

堪えきれず、涙をすすりながら、手を合わせる。


「美凪ちゃん、おれだよ。煌人だ。ちゃんと来たからな」


煌人は写真の中の美凪に話しかけた。

ムードメーカーの煌人なりにこのしんみりとした空気を払おうとしたのだろう。

煌人、お前らしくて、いいと思う。

美凪もそうしてくれた方がきっと喜ぶだろう。


「じゃあ最後、ゆっと」

「うん」