泣いて、凪いで、泣かないで。

おばさんはそう言い放った。

強い...。

おばさんは強かった。

罪悪感に苛まれ、囚われそうになっていた山内さんを救い、笑っていた。

その笑顔の裏には抱えきれないほどの哀しみと涙があると俺は悟った。

胸の奥がマグマのようにじわじわと熱くなる。

俺はトイレに駆け込んだ。

体が熱くなり、呼吸が乱れる。

Tシャツを握りしめ、燃え尽きないように必死に歯を食い縛って耐えた。

この痛みも熱も全て美凪由来だと思うと自然と視界が揺らぎ、知らぬ間に嗚咽していた。

意識のない中を呼吸して時をやり過ごした。