泣いて、凪いで、泣かないで。

あの日、俺は美凪を乗せた救急車の後に来た救急車に乗せられ、念のためと診察を受けた。

その後おばさんに連れられて霊安室に行き、美凪の顔を見た。

溺れたとは思えないくらい穏やかな顔で眠りについた美凪を見て、俺は涙が止まらなかった。

さっきも夏綺と泣いていたはずなのに、まだ涙は生成され、俺の瞳に充填していた。

俺はしばらく病院の待合室でぼーっとしていた。

すると、髪を振り乱し、全身を左右に大きく揺らしながら1人の女性がやって来た。


「瀧内さん!瀧内さんはどこですか?!」