泣いて、凪いで、泣かないで。

少し先を行っていた俺は立ち止まって振り返り、美凪を見つめた。

美凪の瞳には俺が映っている。

俺だけが映っている。

ただ、その瞳の奥に何かが見える。

熱い熱い、覚悟のようなもの。

この海の色とは対照的な、燃えるような赤色。

もしや、美凪......