泣いて、凪いで、泣かないで。

ゆっとも立ち止まる。

少し先を行っていたゆっとが振り返り、私を見つめる。

この瞳に映るのは私だけでいい。

ずっと私だけを見ていて。

そんな願いは最初から叶わなくて、

それなのにそうであってほしいと願ってしまっていた。

奇跡が起きたってそう思っていたのに、実際は罰ゲーム。

仕組まれていたものだった。

ここでやめてしまったらゆっとがひどい目に遭うのではないか。

そう考えたこともあったけれど、

それでも私は終わることを選んだ。

終わって、また始めればいい。

元に戻るんだ。

きっと戻れる。

私達なら、戻れるから。

だから......。

私はそこら辺の空気を目一杯吸って吐いた。