「ゆっとコーヒー飲むよね?」

「甘いものには苦いコーヒーは鉄則」

「はいはい。分かってますよ~」

「分かってんならイチイチ聞くな。俺は暇じゃない」

「いや、暇でしょう。暇人だから、急にパーティー出来るんだよ」

「っるせえ!暇じゃねえってーの」


こういうちょっとした喧嘩も、

互いをいじるのも、

なんか心地よくて

ずっと忘れられない。

永遠にほしいと思ってしまう、

魔法の感覚だ。

私はその後、ゆっとと一緒にケーキを頬張った。

途中でべろんべろんに酔っ払ったおじさんが帰ってきて大変だったけど、それ以降は穏やかな時を過ごした。

まるであの頃に戻ったかのように...。