泣いて、凪いで、泣かないで。

「ここ覚えてる?」

「忘れられるわけねえだろ...」

「そっか。そう...だよね」


俺達の家のあるあたりから少し歩いた海沿いの歩道。

ここを歩いている時に、美凪は立ち止まり、忘れもしない言葉を放った。

それが、3年前の今日。

朝から嫌な予感がしていた。

何かが起こりそうな、そんな予感。

そして、それは当たってしまう。


「私ね、あの時、ゆっとに言った言葉、ずっと後悔してた」