泣いて、凪いで、泣かないで。

汐衣愛は、終始花火を解説して楽しんででいたが、俺は感傷的な気分でそれを見ていた。

花火は夜空に高く高く打ち上がって消えていく。

それは刹那的な美しさで、何度見ても胸が苦しくなる。

こんな感情に押し潰されてしまいそうになる時、となりに汐衣愛がいてくれて良かったと思う。

汐衣愛なら、笑うもんな。

楽しい!嬉しい!って喜ぶもんな。

今みたいに、ずっと笑顔で心の底から楽しんでるもんな。

俺もそんな風に思いたい。

花火がただ美しく、見ているとワクワクするような、そんなものになってほしい。