泣いて、凪いで、泣かないで。

昼の超ピークを乗り越え、汗だくになった俺と煌人はデートに備えるため、シャワーを浴びるため、俺の家にやって来ていた。


「はあ、さっぱりした。なんなら、このままちょっと昼寝したいくらいだ」

「ダメだろ。これから本番なんだからよ~」

「まぁ、そう、だな」


髪の毛を乾かし、セットし直す。

その横で意味もなく髪の毛をかき回す直毛男が茶々を入れる。


「さっき美凪ちゃんと何話してたんだよ」

「いつものどーでもいい話だ」

「遠目から見ててずいぶん楽しそうだったけど、それでも恋愛感情はないとそう言える?」


こいつ、また探りを入れてきやがる。

俺は手に持っていたスプレーを煌人の顔に噴射してやろうかと本気で思った。

そんなこと聞いてどうするんだよ。

聞く必要ないだろ。


「ねーっていってんだろ。しつこいぞ、お前」

「なのに付き合ってた。とあるゲームの敗者の罰として」

「は?」


まさか、こいつ......