泣いて、凪いで、泣かないで。

スーパーで無事買い物を終え、俺達はもと来た道を両手にパンパンの荷物を抱えて歩いていた。


「美凪、重くない?」

「ゆっとの方に重いのけっこう入ってるから大丈夫だよ」

「重くなったら休憩しよう。ちゃんと言えよ」

「うん」


美凪はシングルマザー家庭で、母親が女医だから、いつも1人で家事をこなしていた。

出会った頃にはもう包丁を持っていて、小1になると野菜炒めくらいはレシピがなくても作れるようになっていた。

洗濯機も自分で操作し、母親の分も干したり、家の雑巾がけを日課にしていた。

なんでも1人で努力し、それを当たり前のようにこなしてきたから、美凪は人に甘えることをしらない。

強がってばかりだ。

だから、今日も、

中学時代も、

俺を頼っては来なかったんだ。

気づかなければ、命の危険もあったのに、だ。

だが、そんな美凪の性格を知っておきながら、なかなか気づけなかった俺も悪い。

謝ろう。

今なら、素直に謝れる。