「ゆっとはやっぱりシスコンだ」

「はあ?!」

「いいじゃん。悪いことでは全然ないと思うよ」

「美凪......お前......!」


ゆっとが私の頬をつねった。

幼稚園の頃から私にしてきたお馴染みの攻撃だった。


「いったぁ...」

「ったく、余計なこと言いやがって」

「だって本当のことじゃん」

「もう1回やられたいのか?!」

「やられたくないよー、だ!」

「バカにしやがって!ケーキやらねえからな!」

「もらわなくたって良いし。どうせゆづちゃんのためでしょう?いいよ、それなら」


私はそう言って、本当に帰ろうとリュックに手をかけた。

が、しかし...。