泣いて、凪いで、泣かないで。

―――チリーン。


「きゃっ」


俺は咄嗟に美凪の肩を引き寄せた。

美凪の髪がふわっと風に吹かれて舞い上がり、その瞬間蜂蜜のような甘い香りを感じた。

心臓がバクバクと激しく音を立てる。

動揺している場合じゃない。

なんか...

なんか、言わないと。