泣いて、凪いで、泣かないで。

「ちげーって。美凪に対してそんな...そんな変な感情持ったことないからな!」

「ふ~ん」


なんだよ、その顔。

そんなこと言われると、気になっちまうだろ。

あぁ、今日は普通を心がけて過ごそうって思ってたのに...。

なんとか平常心を保ってやらないとな。

平常心、平常心。

俺は美凪をなんとも思っていない。

俺が好きなのは汐衣愛で、今付き合ってるんだ。

俺は今日これから汐衣愛とデートするんだ。

他のやつが入ってくる隙なんてねえんだよ。

そうだ。

だから、俺は美凪なんてなんとも思っていない。

違う。

違う。

違うからな。

しっかりしろよ。

と、暗示をかけながら無心にスプーンでソースをかき混ぜていた、その時だった。