泣いて、凪いで、泣かないで。

―――ドンッ!


「わっかんねえよ!」


気付いたら俺は壁に拳を叩きつけ、叫んでいた。

幸い、咄嗟に窓の外を向いたし、人もまばらだったから、冷ややかな視線を一身に浴びることはなかった。

だが、壁を叩いたって、叫んだってこの気持ちは晴れず、その正体も分からなかった。

この混沌とした気持ちを抱えたまま、夏期講習を終え、

夏祭り当日がやって来てしまった。