泣いて、凪いで、泣かないで。

「本当に行くのかよ」

「えっ?」


急に小声で呟いてしまった一言。

俺だってクエスチョンマークだ。

なんでこんなこといってるんだよ。

まるで、俺が美凪をどこにも行かせたくないみたいじゃん。

そんなはずない。

美凪を自分の手で掴んで離したくないなんて、そんなこと、

そんなこと......

思って......。

俺の手は否定を許さなかった。

勝手にぬいっと伸びて、美凪の頬をつねりにつねっていた。