泣いて、凪いで、泣かないで。

「美凪、味見して」

「分かった」


キャベツの千切りの手を1度止め、ゆっとが手に持っているスプーンをパクっと加えた。


「美凪、釣れた」

「釣れたって何?」

「唾液飛んで不衛生だから、喋るな」

「ひっどお!自分が味見しろって言って来たんじゃん」

「しろって言ってない。してって言ったんだ。しかも、あーんなんてしてないのに、パクつくかよ、普通」

「一瞬なんだもん、いいじゃん」

「良くねぇってーの。だいたいさ...」


懐かしいプチ喧嘩をしてると、