泣いて、凪いで、泣かないで。

「そう言えばさぁ、鳴海くんって、美凪ちゃんのこと、やたら詳しいよねぇ。家もご近所さんだしさぁ。水族館とかカフェとか、実は教えてくれたの、鳴海くんなんだよ」


やっぱり...

やっぱりそうだったんだ。

いつの間にそんなやりとりをしていたんだろう。

本当にゆっとのこと、知らなくなっちゃったなぁ。

どんどんわからなくなっていく。

近いのに、遠くなっていく。