「おはよ、美凪ちゃん」
「あっ、爽くん。おはよ」
「あのさ、この問題教えてくれない?オレさ、数学さっぱりダメで...」
「私も苦手だけど...」
「いやいや、ぜんっぜん、構わないよ。よろしく」
「うん...。えっとね、じゃあまずは...」
ここ最近になって俺の目の前で繰り広げられている風景に毎日イライラしている。
原因はこの、波田野爽というチャラ男。
茶色かよと疑いたくなるくらいギリギリラインの茶色に染めていて、耳には校則違反のピアスを左に2こ、右に1こ着けている。
サーファーと言われれば、一般的なイメージだと納得する容姿をしている。
しかし、この男、すごいのはサーファーということだけでなく、その実績と人気だ。
国際大会で入賞、国内の大会で優勝するなど、国内外で活躍し、英語はペラペラ。
あまりの人気で学校にファンクラブがあるほどだ。
俺もそこそこの容姿だから、そこそこにモテてきたが、高校に入ってこの存在を知って上には上がいるもんだと痛感した。
そして、波田野はなぜか最近、美凪にやたらと話しかけるようになった。
父から聞いても、確かに店には通いつめているようで、美凪がいる日はほぼ毎回来るとかなんとか言っていた。
単純に考えれば、波田野が美凪に想いを寄せていて、ことあるごとに接触しているということになる。
だが、なぜ美凪なのか、オレにはそれが分からない。
国内外、両手で数えきれないほどのファンがいるのに、なぜなんだ。
そして、それを見てこんなにも自分の心が揺さぶられているのはなぜなんだ。
俺には、汐衣愛がいるのに、
幼い頃から俺が好きだったのは汐衣愛なのに、
そんな汐衣愛がやっと俺の側に居てくれるようになったのに、
なぜなんだ?
「あっ、爽くん。おはよ」
「あのさ、この問題教えてくれない?オレさ、数学さっぱりダメで...」
「私も苦手だけど...」
「いやいや、ぜんっぜん、構わないよ。よろしく」
「うん...。えっとね、じゃあまずは...」
ここ最近になって俺の目の前で繰り広げられている風景に毎日イライラしている。
原因はこの、波田野爽というチャラ男。
茶色かよと疑いたくなるくらいギリギリラインの茶色に染めていて、耳には校則違反のピアスを左に2こ、右に1こ着けている。
サーファーと言われれば、一般的なイメージだと納得する容姿をしている。
しかし、この男、すごいのはサーファーということだけでなく、その実績と人気だ。
国際大会で入賞、国内の大会で優勝するなど、国内外で活躍し、英語はペラペラ。
あまりの人気で学校にファンクラブがあるほどだ。
俺もそこそこの容姿だから、そこそこにモテてきたが、高校に入ってこの存在を知って上には上がいるもんだと痛感した。
そして、波田野はなぜか最近、美凪にやたらと話しかけるようになった。
父から聞いても、確かに店には通いつめているようで、美凪がいる日はほぼ毎回来るとかなんとか言っていた。
単純に考えれば、波田野が美凪に想いを寄せていて、ことあるごとに接触しているということになる。
だが、なぜ美凪なのか、オレにはそれが分からない。
国内外、両手で数えきれないほどのファンがいるのに、なぜなんだ。
そして、それを見てこんなにも自分の心が揺さぶられているのはなぜなんだ。
俺には、汐衣愛がいるのに、
幼い頃から俺が好きだったのは汐衣愛なのに、
そんな汐衣愛がやっと俺の側に居てくれるようになったのに、
なぜなんだ?



