泣いて、凪いで、泣かないで。

「なっちゃん!」


私は扉を少し開けて名前を呼んだ。

すると、髪をハーフアップにした大人っぽい女子生徒がこちらに顔を向けた。


「みな!どーしたの?」


真ん中くらいの席から立ち上がり、私のところに来てくれた。

女神降臨。

これで救われる。


「なっちゃん、あのね、実はさっき...」