泣いて、凪いで、泣かないで。

「美凪が気が済むまで泣いていい。俺はとりあえず...ここにいる」


俺は少し訂正して再度美凪に言った。

美凪は俺の言葉にうんうんと2度頷き、布団に顔を埋めて泣き叫んだ。

雨の音も、雷の音も気にならなくなるくらい、美凪の声が大きくて、俺の心に反響し続けていた。

そして、その音は俺の心臓を鷲掴みにして一晩中苦しめられ続けた。