泣いて、凪いで、泣かないで。

―――ドンッ!


俺は引き戸が思い切り開けた。

勢いがよすぎて壁にぶつかる音がした。


「美凪っ!」


懐中電灯で照らした先には、掛け布団の端をぎゅっと握った美凪がいた。


「ゆっと...」

「美凪、大丈夫か?」

「うん、大丈夫」


その直後。