「お!汐衣愛ちゃん!」

「こんにちはぁ。あのぉ、しーも乗せてもらってもよろしいですか?」

「もっちろん、いいよ」

「うわぁ!本当に優しいです!ありがとうございますっ!」


このテンションだと雨に打たれても風に吹かれても全く問題なく突き進んでいけそうだが、汐衣愛はちゃっかりと2列目のど真ん中に座った。

まぁ、そんなところも可愛いといえば、可愛いのだが。


「結人もお疲れ様。結月はまだかな?」

「オレも見てないからまだなんだろ。文化部はまだけっこうやってそうだった」

「そうか。じゃあ、もう少し待つか」