泣いて、凪いで、泣かないで。

「おはよう、美凪。随分気持ち良さそうに寝てたわね」

「お母さん、何で?」

「結人くんのお父さんから深夜3時頃かしら、連絡があって、結人くんが美凪のところに行って美凪のこと見てくれてるって連絡がきてね。結人くんに任せきりもまずいから、夜勤をちょっと早く切り上げて帰ってきたの」

「雨は?」

「その頃にはもう大分小雨になってた。だから、心配ご無用よ」


母はコーヒーと大好きなマヨネーズトーストを頬張りながら、話を続ける。


「結人くん、5時くらいまで一緒にいてくれたのよ。美凪が雷を怖がって泣いてたってことも聞いちゃったしねぇ」

「ゆっと、余計なことを......」

「まぁ、いいじゃない。美凪に怖い思いや寂しい思いさせちゃったって、私が反省する契機になったんだから」


お母さん...。

母は、トーストを皿に置き、手のパンくずを払うと私の瞳の奥をじっと見つめてきた。