「桜河が、香純ちゃんのことはギリギリまで寝かせてろって言うからね。
そろそろ起こそうと思ってたの。」
「今日はおじいちゃんが送って行くから」と笑うヨシ子ばあちゃん。
…桜河が、そんな事を……?
私が桜河の方を見上げると、彼は照れ臭そうに顔を背ける。
「制服、昨日ばあちゃんが持ってきてくれてるから…10分で支度しろよ。」
桜河が顎で示した先には、綺麗にアイロンがけされた制服がハンガーに掛けられていて…
「ありがとう。」
みんなの優しさに、また涙が出そうになる。
熱くなる目頭をぐっと押えて、私はすぐに支度に取り掛かった。



