「うっそ!?
もう7時過ぎてるじゃん!?」
どうしよう…
今から支度しても、バスの時間には確実に間に合わない。
とりあえず桜河を起こして、ダッシュで家に帰って着替えないと…
「桜河!!」
私は頭が痛むことも忘れて、勢いよく襖を開け放つ。
「…あー、はよ。」
その時丁度階段から降りてくる桜河の姿。
私が叩き起さないと起きないはずの桜河が、既に着替えまで済ませているなんて…
私が唖然としていると、キッチンからヨシ子ばあちゃんが顔を出す。
「あ、香純ちゃん起きた?」
「あ、うん。
おはよう、ヨシ子ばあちゃん。」
私の挨拶に、彼女はラップに包まれた炊き込みご飯を握りながら微笑む。