「─────香純?」
突然背後から聞こえたその声に、私は振り返る。
「─────…桜河。」
お昼頃に会った時と同じ格好の彼の姿。
大きなエナメルバッグと、片手にはコンビニの袋が握られていて…
「お前…そんな格好で何やってんの?
今日、デートだったんだろ?」
私の格好を見るなり、心配そうに駆け寄ってくる桜河。
無理もない。
こんなに寒い夜に、上着も羽織らないで…
足元はオシャレとは程遠いサンダル。
せっかく頑張ったヘアセットも、もうぐちゃぐちゃで…
そんな私に、彼はすぐさま自分が着ていたジャージを羽織らせる。



