でも…もう……
「…私は…
…もう、柊吾の事を信じられないと思う。」
一度の嘘で、今まで築き上げてきた信頼関係が崩れてしまう。
仮にここで別れなかったとしても、きっと私はこれから何かある度に柊吾を疑い続ける。
そんな関係を続けても、きっと深く傷つけ合ってしまうだけだ。
そんなの、幸せだなんて言えない。
これ以上傷が深くなる前に…
綺麗な初恋の思い出で終われるうちに……
「────…ここで終わりにしよう。」
私はそれだけ言い残して、踵を返して歩き出す。
「香純ッ!!!!」
その時視界の端に映ったのは、シュウメイギクの花と涙を流す彼の姿。



