「俺ら、今すぐ見たかったんだけど。 …マネージャーなら、物の管理くらいしっかりやれよ。」 「…すみません。」 「成宮…」 先輩たちに頭を下げ続ける私を、まっつんは心配そうな目で見つめた。 先輩がこんなにも怒るのは、最近こういうことが続いていたから。 必要な時にテーピングがなかったり、磨いたはずのボールが汚れていたり… まだ入部して間もない桃奈さんではなく、私の怠慢だと思われるのも仕方がない。 でも…… 「─────…何の騒ぎ?」 背後から聞こえたその声に、振り返る。